頭の中には何を入れるのか
森野詩葉の頭部には、これまでRaspberry Pi 5を置く構想があった。
カメラ、眼球、音声、そしてAIを動かすコンピューター。
「頭の中に脳がある」という意味では、とても分かりやすい構成だった。
けれど、実際に頭部を設計していくと、それだけでは収まらないことが分かってきた。
顔には、顔のための場所が必要だった
両眼が動く。
瞼が閉じる。
耳の位置で音を聞く。
口から声を出す。
将来は下顎も動かしたい。
さらに、そのすべてを冷やし、配線し、修理できなければならない。
そこで、頭部の役割を変えることにした。
頭は、詩葉が世界を見る・聞く・話す場所にする。
主要な演算は胸部へ。
電源はさらに下の腰から台座側へ。
人間とは構造が違うけれど、それぞれの身体部位に役割を分けることで、少しだけ人の身体に近い考え方になった。
「脳」は一か所ではない
そもそも森野詩葉は、一台のロボットだけに閉じたAIではない。
Shiha Coreがあり、PCがあり、サテライトがあり、実体アンドロイドがある。
そう考えれば、「脳を必ず頭の中へ入れなければならない」という前提そのものが必要なかった。
詩葉の頭は、これから現実世界と詩葉をつなぐ顔になっていく。